湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

菅江真澄と歩く⑩ 「荒寺の怪」

2013-03-24

 みなさま、こんにちは。
 湯沢市ジオパーク推進協議会事務局のミレーです。

 菅江真澄と歩くシリーズもついに二桁の大台に突入です。
 このあたりでちょっと雰囲気を変えてみようと思い立ち、書こうか書くまいか迷っていた題材を使うことにいたしました。

 物語の舞台は、湯沢市泉沢です。

 はたして菅江真澄は、ゆざわの大地を歩く中でいったい何を目にしたのか。
 それでは、いつもとはどうも毛色の違う、胡散臭く怪しげな紀行をお楽しみください…………


  大瀧山観音寺泉光院といふ寺あり。(中略)
  近き世に寺もあれはてて庵の如くささやかになりたり。
  大瀧山観音寺泉光院という寺があった。
  このところ寺も荒れ果てて、小屋のようなありさまになっていた。


5_20130321155448.jpg

 たしかに「寺」というにはささやかな建物ですが、花も咲いてなかなか風情のあるところじゃありませんか。
 はてさて……?


  此寺に化物住とてさらに人住まず、近き世の事にやありけむ狂乱の法師ありて、
  この寺には化け物が住んでいるとして人は住むことなく、さらに最近のことらしいが、
  異様な風体の法師が現れ、


  あやしのもの出れば大黒尊天地蔵菩薩化させ給ふかよとて松明かけてうち見あるき、
  化け物の類が出るのならば、大黒尊天地蔵菩薩においで願おうと松明で中を照らすと、

  堂の隅なる処に古き仮面の二面あるを、是がなすわざにやとて柴たきたて二面ながら火にうちくべて
  ふしぬとなん。
  室内の隅に古い仮面が二つあり、これが原因であるとして、薪を燃やして二つとも火に投げ入れ、
  法師は姿を消したという。


  かくて後はさるあやしき事もやみたるよしをいへり、
  こうして、その後は怪しいことも起こらなくなったのだという。

  其一面はなかば焼けてのこりあり。
  その仮面の一つは、なかば焼けていたものの、残っていた。



 ……菅江真澄は、その焼け残った仮面の絵を残しています。
 絵図集「勝地臨毫」の中で、ひときわ強烈な印象を残す絵と言えましょう。しかしそれゆえに、記事内に大きく表示させる勇気はミレーにはありませんでした。
 下の小さな画像をクリックしたいただければ、怪異の仮面とご対面です。
 3_20130321162813.jpg

 二百年前の時点で既に荒れ果てていた大瀧山観音寺泉光院は、それからどうなってしまったのでしょうか。
 怪異を引き起こしたとされるあの仮面の片割れは、今どこにあるのでしょうか。
 暗く、大きな闇が歴史の中に横たわっているようです。


 本日のブログは、なにやら神妙な面持ちのミレーがお送りしました。

6_20130321163335.jpg



「菅江真澄と歩く」シリーズ バックナンバー

①ジオサイト「院内銀山」より  「追憶の院内銀山」
②ジオサイト「山田」より     「突撃! 山田・松岡七不思議!」
③ジオサイト「稲川」より     「遥かなる稲庭うどん」
④ジオサイト「三関・須川」より  「三関・須川の石と河」
⑤ジオサイト「高松」より     「高松に燃える紅葉」
⑥ジオサイト「高松」より     「白く轟く川原毛地獄」
⑦ジオサイト「小安」より     「小安峡大噴湯、岩を割って息吹く」
⑧ジオサイト「小安」より     「今も昔も節理は摂理」
⑨ジオサイト「岩崎」より     「ごきげんよう、能恵姫様」
プロフィール

湯沢市ジオパーク推進協議会事務局

Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

御訪問ありがとうございます
カレンダー
02 | 2013/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
湯沢市のお天気時計
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
検索フォーム
Yahoo!ニュース
RSSリンクの表示
QRコード
QR
都道府県別アクセス数
過去1週間の状況です

ジオターゲティング