ゆざわの文化:カシマサマの衣替え(若畑)
2013-05-05
こんにちは、湯沢市ジオパーク推進協議会事務局のかわべぇです。
今回は、皆瀬の若畑地区で、4月29日に行われたカシマサマの衣替えのようすをお送りします。
若畑地区は、湯沢市街から見ると、皆瀬川の上流にある皆瀬ダムの手前にあたる地域です。国道398号線沿いから、山側につづら折りの道を自動車で5分ほど走った場所にある村です。若畑は10世帯ほどの小さな村ですが、ここでは年に三回、カシマサマの衣替えが行われています(カシマサマについては、バックナンバーをご覧ください「ゆざわの文化:カシマサマ(鹿島様)」 ・ 「鹿島様」)。
何はともあれ、まずは若畑のカシマサマにご登場いただきましょう!

「あれ? なんか……カシマサマじゃなくない?」
以前の記事をご覧いただいた方には、そう思われるかもしれません。なんというか、若畑のカシマサマはかなりかわいいんです! 高さは1メートルもなく、岩崎のカシマサマのようにオッカナイ木の仮面もついていません。
このカシマサマは、石(この石自体がカシマサマと呼ばれています)に藁を着せる形で作られています。

こんなかわいいカシマサマですが、やはり「悪い病気や災い」を避けるために作られるものだそうです。そのため、このカシマサマは武器を備えております。
若畑のカシマサマは、全部で四つのパーツで作られています。頭の傘のような部分が「カブト」、人間で言えば腰の部分に巻かれているものを「オビ」、オビに刺さった二本の木が「ケン」、それとケンにかけられる輪が「トリナワ」です。
ケンで悪いモノを威嚇し、村に入ってきた場合にはトリナワで捕らえるのだと言います。
ここまで石のカシマサマをご紹介してきましたが、実は若畑では三体のカシマサマを作っています。一体はここまで紹介したもの、あとの二つは藁でできた人形型のカシマサマです。

この人形型の二体のカシマサマも、しっかりとケンとトリナワで武装しています。
この写真に地面に挿された木が写っていますが、これはカシマサマにお供え物をするために挿しているものだそうです。お供え物にも決まりがあり、モチを藁にくるんだものを、カシマサマを作ったその日のうちにお供えするとのこと。
お供え物は、こんな形で捧げられます。

基本的には木に下げるものですが、最近では発泡スチロールやプラスチックの容器に入れて、お供えをする人も増えてきているようです。
ところで、前回作ったカシマサマはどうしているのでしょうか? わたしは、それがとても気になって聞いてみたところ、「そこらへんに穴でも掘って放っておく」との答えが……!
実際に、こんな感じでぽーんとうっちゃってました!

道を守る神様だったのにいいのかな……と思って聞いてみると、「地に返すため、放っておく」と教えていただきました。なるほど。
若畑地区、カシマサマ制作に関するレポートは以上です!
若畑では、次は7月にカシマサマの衣替えを行うそうなので、また見学に行きたいと思います! ちなみに、小野地区のカシマサマも7月に衣替えです。日程がかぶらないといいなぁ……。
ということで、本日の記事はかわべぇがお送りいたしました!
≪ゆざわの文化≫バックナンバー
①「カシマサマ(鹿島様)」
②「小野小町は鹿の子どもだった?」
③「カシマサマの衣替え(若畑)」
今回は、皆瀬の若畑地区で、4月29日に行われたカシマサマの衣替えのようすをお送りします。
若畑地区は、湯沢市街から見ると、皆瀬川の上流にある皆瀬ダムの手前にあたる地域です。国道398号線沿いから、山側につづら折りの道を自動車で5分ほど走った場所にある村です。若畑は10世帯ほどの小さな村ですが、ここでは年に三回、カシマサマの衣替えが行われています(カシマサマについては、バックナンバーをご覧ください「ゆざわの文化:カシマサマ(鹿島様)」 ・ 「鹿島様」)。
何はともあれ、まずは若畑のカシマサマにご登場いただきましょう!

「あれ? なんか……カシマサマじゃなくない?」
以前の記事をご覧いただいた方には、そう思われるかもしれません。なんというか、若畑のカシマサマはかなりかわいいんです! 高さは1メートルもなく、岩崎のカシマサマのようにオッカナイ木の仮面もついていません。
このカシマサマは、石(この石自体がカシマサマと呼ばれています)に藁を着せる形で作られています。

こんなかわいいカシマサマですが、やはり「悪い病気や災い」を避けるために作られるものだそうです。そのため、このカシマサマは武器を備えております。
若畑のカシマサマは、全部で四つのパーツで作られています。頭の傘のような部分が「カブト」、人間で言えば腰の部分に巻かれているものを「オビ」、オビに刺さった二本の木が「ケン」、それとケンにかけられる輪が「トリナワ」です。
ケンで悪いモノを威嚇し、村に入ってきた場合にはトリナワで捕らえるのだと言います。
ここまで石のカシマサマをご紹介してきましたが、実は若畑では三体のカシマサマを作っています。一体はここまで紹介したもの、あとの二つは藁でできた人形型のカシマサマです。

この人形型の二体のカシマサマも、しっかりとケンとトリナワで武装しています。
この写真に地面に挿された木が写っていますが、これはカシマサマにお供え物をするために挿しているものだそうです。お供え物にも決まりがあり、モチを藁にくるんだものを、カシマサマを作ったその日のうちにお供えするとのこと。
お供え物は、こんな形で捧げられます。

基本的には木に下げるものですが、最近では発泡スチロールやプラスチックの容器に入れて、お供えをする人も増えてきているようです。
ところで、前回作ったカシマサマはどうしているのでしょうか? わたしは、それがとても気になって聞いてみたところ、「そこらへんに穴でも掘って放っておく」との答えが……!
実際に、こんな感じでぽーんとうっちゃってました!

道を守る神様だったのにいいのかな……と思って聞いてみると、「地に返すため、放っておく」と教えていただきました。なるほど。
若畑地区、カシマサマ制作に関するレポートは以上です!
若畑では、次は7月にカシマサマの衣替えを行うそうなので、また見学に行きたいと思います! ちなみに、小野地区のカシマサマも7月に衣替えです。日程がかぶらないといいなぁ……。
ということで、本日の記事はかわべぇがお送りいたしました!
≪ゆざわの文化≫バックナンバー
①「カシマサマ(鹿島様)」
②「小野小町は鹿の子どもだった?」
③「カシマサマの衣替え(若畑)」