湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ゆざわの文化:ジェンコマキ(森嶽神社例祭)

2013-05-17

 こんにちは。湯沢市ジオパーク協議会事務局のかわべぇです。
 今日は、湯沢市森地域で行われている「ジェンコマキ」についてご紹介いたします。
 ジェンコマキは、村社である森嶽神社の例祭で行われる行事です。漢字かな混じりで書けば、おそらく「銭こ撒き」になるのだと思います。読んで字のごとく、銭(硬貨)を投げる行事です。

 森嶽神社は、鎮守の森に囲われた神社となっています。
 午前11時頃、祈祷がはじまります。この祈祷を受けた方々がジェンコをまく方々です(ただし、祈祷を受けずに、自由な時間にやってきてまいて帰る人もいるそうです)。
 この間、子どもたちはジェンコをまくための台の前で待ち構えています。そのうち、「まだまかないの?」という声が聞こえてくるようになります。
ジェンコを待つ子どもたち
 11時半すぎ、祈祷が終わりいよいよジェンコマキがはじまります。
今回、ジェンコをまいたのは、わたしの確認できた限りでは11人でした(例年、祈祷を受けていない方も含めて、だいたい20人前後だそうです)。
ジェンコマキ、ついに開始!
 ジェンコが撒かれはじめると、もう大変な騒ぎです。子どもが(時には大人も)、壁から跳ね返ってくる銭に向かって一目散。取材しているわたしもテンションが上がってしまいました……。笑
そんなわけで、ジェンコマキはあっという間に終わります。銭を撒き終わってしまいますと、参加者の方々もぱーっと解散してしまいます。ジェンコマキが終わり子どもたちがいなくなると、氏子総代の方々もほっとしたようすで片付けをしておりました。
神社の壁には銭が当たった跡が……

 さて、このジェンコマキですが、「銭を投げる」という儀式のなかにどんな思いが込められているのでしょうか?
 ジェンコを撒くのはどんな人なのか伺ったところ、厄年・新婚・年男・商売繁盛した人・幸せになりたい人・病気が治った人・出産した人などがジェンコを撒くのだそうです。お金を壁に当てるのは、お金が倍になって跳ね返ってくるように、という願いが込められているそうです。子どもたちに銭を拾わせるのは、子どもに対するお小遣いのような意味合いとのこと。
 さてこのジェンコマキ、一見したところ非常に奇妙な行事のように思えるのですが……日本人の誰もが行っているであろう行為に似ていると思いませんか?

 そう、お賽銭です。
 わたしたちは、時に神仏にお金を捧げることで、自らや周囲の幸せを祈ります。その一方で、すでに叶えられた願いに対して、お礼の意味をこめて賽銭を投げることがあります。「お礼参り」と呼ばれているものです。
 ジェンコを撒く人の条件に注目してみると、「幸せになりたい人」というのは前者に当てはまるものであり、「新婚・商売繁盛した人・病気が治った人・出産した人」などは、後者に当てはまるものです。
 このように、基本的にはジェンコマキは賽銭と同じ仕組みの儀礼であると思われます。

 次に「ジェンコを拾う」ということに注目してみます。ジェンコを子どもたちに拾わせるのは、なぜでしょうか。いまの子どもたちからしてみれば、お小遣い以外の意味はないのかもしれませんが……少し、想像力を働かせてみたいと思います。笑
 先にも紹介したようにジェンコマキをする人々は、現在幸福である人が多いです。彼らが投げる銭を通じて、幸福を分け与える……と考えてみることはできるでしょうか? しかし、そう解釈すると、厄年の人を取り落とすことになります。
 問題の厄年の方々に焦点を当ててみましょう。ジェンコマキにおいては「一度、神社の壁に当てる」というルールがあります。神社に当てることによって、カミの力を借りて厄を祓うという解釈は可能だと思います。むしろ、そうでなければ神社の壁に当てなくてはならない意味が理解できないでしょう。ただ幸福を分け与えるなら、子どもたちに向かって銭を撒けばいいはずです。おそらく、幸せな方々が銭を投げることになったのは、比較的新しいことのように思います。
 一応、ジェンコを拾うのは子どもとされていますが、大人が拾ってもかまわないそうです(ただ今は子どものための行事なので、大人には遠慮してもらうように声をかけるそうです)。もしジェンコマキがもともと厄払いをための習俗なのだとすれば、銭を拾うのは誰でもよかったのではないかと思われます。重要なのは厄をどこかに追いやることであり、銭の行方についてはあまり問題にしなかったのでは、と。

 そんなわけで、わたし個人としては「厄払い」のための行事だと思うのですが……実際はどうなんでしょうか? 似たような習俗ではお葬式の際に行う「まき銭」というものがあったと思うのですが……手元に資料がないのでこちらも何とも。

 そんなわけで、今回は中途半端なまま筆を置きたいと思います!笑
 以上、湯沢市ジオパーク推進協議会事務局かわべぇがお送りいたしました。

 なお、19日(日)から24日(金)にかけて、幕張メッセ国際会議場で日本地球惑星科学連合の大会が行われます。19日の午前9時から、「日本のジオパーク-新規ジオパーク公開審査とジオパークの紹介-」のパブリックセッションが行われます(詳しくはこちらをご覧ください)。興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください!

≪ゆざわの文化≫バックナンバー
「カシマサマ(鹿島様)」
「小町伝承――小野小町は鹿の子どもだった?」
「カシマサマの衣替え(若畑)」
「泉沢番楽」
⑤「ジェンコマキ」
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湯沢市ジオパーク推進協議会事務局

Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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