湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

山田地区の年中行事について

2013-11-19

こんにちは。事務局員・かわべぇです。
本日は、山田地区の年中行事についてお伝えいたします。
年中行事とは、毎年決まった時期に行われる行事のことです。

ゆざわジオパークの地域における年中行事は、山田地域の方々が発行している郷土史、秋ノ宮役内地区で行われた民俗調査の報告書(民俗誌)、旧雄勝町の年中行事を対象として編まれた資料などで知ることができます。

今回は、山田地域(旧山田村)の年中行事についてご紹介いたします。
……なんですが、なかなかうまくご紹介する方法が見つかりませんでした。

なので、とりあえず表にしてみました!
松岡年中行事表

見ていただければわかるように多くの行事が行われていたわけですが……。
目立つのは、やっぱりというか、農業に関することですね。
特に豊作の祈願に関するものが多いです。

お田植……小正月に、雪の田畑に、豆のオガラと藁とを結んだものを、田植のように植えて豊作を祈願した。

豊作占い……大きな臼のなかに一升枡に米を盛り、その上に稲の品種もしくは番号札を貼った切り餅をいくつかおく。その上に臼を伏せて、臼のうえには鏡餅を備えしめ縄をする。16日の朝、家の主人が臼を起こし、もっとも多くの米粒のついた切り餅に印された品種を選んで、作付けを行った。(民)

やさら……田の雪も消え、苗代づくりを行うころの吉日を選んで行った。一冬を越すうちに、傷んでしまった柴の垣根を、新しい柴に取替え補修を行う。その後、八枚の皿にお神酒を注ぎ、田の神様に備え豊作を祈願した。この日は休日で、この日を境に冬型の休日から夏型の休日に替わる。(語)

さびらき……丑の日と不成就日を避け、吉日を選んで行った。最初に種籾をまいた苗代の水口から、苗を少し抜き取り、それを最初に植える本田の水口に十株ほど植えた。その後、田の神様に、朴の葉に頭つきの魚、フキの酢味噌和え、若芽コンブ、繭玉餅、ご飯とニシン汁、お神酒を供えた。田植の無事と、根付きがよいことを祈った。(語)

山の神と田の神……旧2月12日に白子餅(ダンゴ)とハタハタを山の神様にお供えした。旧2月26日は、山の神が山を下りて、田の神になる日とされており、この日に山の神様の掛け軸をかけ、お盆(ヘギ)に16個のもちを備え、お神酒を献じて豊作と作業の安全を祈願した。旧10月16日は、役目を終えた田の神が山に帰る日であり、お盆に切りわらをまき、16個の餅を備えてお礼参りをする。(語)

秋の山の神祭り……各家々で、お盆に切り枠をしき、餅を十六個供えた。集落では当番の家を会場にして、恵比寿講が盛大に催される。新しい餅を相川の権現様に供えるため、登山を行った。(語)



これらの豊作に関する行事は、一年を通して行われています。豊作への祈りが繰り返されるということは、人々にとっては、その年の収穫量が何より重要なことだったのでしょう。
山の神と田の神の同一視は稲作地帯で広く考えられている信仰ですが、お供え物がハタハタというのが秋田らしいです。さて、どこからどのように運んできたものなのでしょうか……?

豊作への祈りとともに、夏を中心に行われるのが、害虫等の駆除を目的とした行事です。

びっきの餅……旧四月八日に、餅を萩の枝に刺して、「一水口」に立てた。それを「びっきの餅」あるいは「水干餅」と呼んだ。「びっきの餅」は苗代に蛙が入らないようにするまじない。「水干餅」は、苗代の水を抜いて乾かし、風と日光にあて、丈夫に育てる願いをこめて行う。(語)

鳥追い……小正月の翌日の朝早く、子どもたちが鳥追いを行った。鳥追いの際には、「貝」というホラを吹いて回った。「貝」は桐の穴を炭火で焼いて穴を大きくしたものである(※再現されたもの有)。(民)

権現様詣り……旧6月一日、豊作を祈願するため、東鳥海山に登った。中腹にある福田神社にも参拝した。山にのぼり、虫除けの札を請けてきて本田の水口に立てた。旧9月9日には、豊作感謝のため、お礼参りの登拝を行った。(※現在も、虫除けの札の頒布は行われている)(語)

虫祭り……旧6月3日は、虫祭りの日である。柳の稚枝と笹葉を束ね、集落の氏神様に持ち寄り、法印様に祈祷してもらい、四隅に幣束を立てた大鍋の熱湯に浸し、当番の者から御札・しめ縄・注連を受け取って帰る。それを各水口に虫除けのまじないとして立てた。(語)

ババ家コ焚き・ジジ家コ焚き……ババ家コ焚きは6月1日、ジジ家コ焚きは6月15日、どちらも子ども達が主になって行われる。低学年の子どもは、各戸の門口に出してある餅網や門松、わらなどを集めて歩き、村はずれの決められた場所に運ぶ。高学年の子どもは、近くの山から手ごろな杉の木を刈ってくる。この杉は、あらかじめ所有者の許可を取る。杉の木が倒れないように立て、枝に家々から集めたものをびっしりぶら下げて、大きなボンデンを作り上げる。
 夕方になると、火がつけられる。子どもたちは、ほかの集落のボンデンよりも少しでも長く燃やし続けようと努力した。また、ほかの集落に火をつけにいく子どももおり、それを年長者が中心となって防いだ。
 どちらも同じように行われ、害虫予防の行事として必ず行われた。(語)



これらのものも間接的には豊作にむすびつくのでしょうから、わけて考える必要はないかもしれませんね。

個人的に面白かったのは、これですね。

疫神祭り……旧11月7日。悪い病気をはやらせる疫神様を鎮めるため、新しいわらで桟俵を編み、それに餅をのせて村はずれの道ばたに供えて、悪い病気が村に入らないように祈った。(語)



これと同じ目的で行われている「カシマオクリ」という行事があります。
お隣横手市では現在も行われている行事ですが、ゆざわで行われているという話は耳にしません。

この行事ですが、例の村境に立てられるわら人形との関係も指摘されているもので、個人的には大変興味があります。

そんなわけで、本当にざっくりと紹介したのですが……大きな問題がいくつかあります。

ひとつ、どこでも同じだとは限らない。
今回は一応、山田地域の年中行事ということでご紹介しましたが、山田ならどこでも同じというわけではないでしょう。村社の例祭ひとつとっても、同じ日ではないでしょうから。
当然、山田地区以外の場所では、違ったリズムで一年を暮らしているはずです。

ふたつ、いまはどうだかわからない。
これらのものは、昭和の終わりごろに作られた郷土史に書かれていたものです。
その時点で、すでに行われていなかったものもあると思います。が、手元にある資料からではすべて判別できません。
また、郷土史が編さんされた頃から現在までで、行われなくなったものが多くあると思います。
もっとも新たに行われるようになったものもあるかもしれません。
クリスマスなんてどうでしょうね?笑

今回は年中行事についてでしたが、ほかの多くのものについても同様です。
「ほかの地域ではどうなのよ?」
「いまはどうなのよ?」
このふたつの問いかけは、歴史をあつかう上で常に行わなければならない問いだと思います。

そんなわけで、本日の記事はかわべぇが長めにお送りいたしました!
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湯沢市ジオパーク推進協議会事務局

Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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