湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

秋田県南各地で、小正月が由来のお祭りが開催

2014-02-17

こんにちは。事務局のかわべぇです。

先週末から今週の日曜日にかけて、秋田県南の各地でお祭りが行われていました。この時期は、旧暦の小正月にあたり、各地で小正月行事に由来するお祭りが行われています。

先週、ゆざわでは犬っこまつりが開催されましたが、犬っこまつりも小正月行事をもとに作られています。

犬っこまつりで売られている新粉(米の粉)細工の犬は、もともと小正月の夜に家の戸口に飾られていました。それは、鳥追いに出かけていくときに、泥棒に入られないように飾るものだったと言います。鳥追いとは、木でできた笛を吹きながら練り歩くことで、田畑の作物を食い荒らす害鳥を追い払うための行事だと言われています。

とは言いながらも、冬には稲は実っておらず、それを食い荒らされる心配もありません。ですから、この行事は実際の鳥を追い払うのではなく、きわめて儀式的に鳥を追い払う行為を演じているのだと考えられます。つまり、鳥追いは、儀礼的に鳥を追い払うことによって、実りの秋に害鳥に作物を食い荒らされないように「祈る」行為であると言えます。

害鳥に食い荒らされないこと、それは多くの農作物の収穫につながります。だから、鳥追いは豊作祈願のための行事だと言われているわけです。農作物の出来高は、現在も以前も、農業を行う人たちにとっては、一番の関心ごとでした。現代では、農業に関わる人が減ったこと、「祈る」ことの重要性が薄れてきています。ゆざわの鳥追いも、おそらくそんな時代の流れのなかで、行われなくなっていったのだろうと思われます。

長い間、鳥追いを行う目的となっていた「豊作祈願」の意味合いは薄れましたが、ゆざわでは別の理由が生まれてきました。それは、「観光客の誘致」です。いつどのような経緯で行われるようになったのかわかりませんが、『湯沢市史』によれば、昭和39年に「観光ブーム」に乗って復活されたようです。現在も「観光客の誘致」を大きな目的として、犬っこ祭りが行われています。実際に多くの人出があり、遠方からいらっしゃる方も多かったように思います。

なんだか、話が逸れにそれてしまったので、そろそろ本筋に戻ります。さて、先々週末と同じように先週末も各地でさまざまなお祭りが行われていました。

14日(金)は、仙北市角館で「火振りかまくら」が行われていました。「火振りかまくら」は、仙北市指定無形民俗文化財になっています。

これは、炭俵に1メートルくらいの縄を結んで火を付け、縄の先端を持ち振り回すものです。わたしがお邪魔したのは、岩瀬という地域です。

振り回すものは、こちら。

P2150475.jpg

そして、「まず、やってみてください!」という、もはやおなじみのパターンになりました。

服が焼けてしまうのを防ぐためということで、地域の方に半纏を貸していただき、炭俵を振り回してみました。

「ゆっくり回しながら、「ほー、ほー」と言うんだ」と言われたので、ほーほー言ってみました。

P2150468.jpg


みなさんが回すと、こんな感じになり、非常に幻想的です。

P2150491.jpg

会場では甘酒やおでん、焼き鳥などを振舞ってらっしゃいました。わたしもちゃっかりいただきました。ごちそうさまでした。

P2150472.jpg

地域の方は、ばらばらといらっしゃって、皆さん、火を振り回しながら、ほーほー言っていました。また、正月飾りやしめ縄を持ち寄り、燃やしている方も多くいました。9時くらいになると、テンピツに火がつけられます。テンピツは、5メートルほどの長い木を芯に稲藁などを巻きつけたものです。

P2150497.jpg


小正月には「どんど焼き」などと呼ばれているものが、全国的に行われています。ご存じだとは思いますが、正月飾りなどを持ち寄り焼く行事です。その火に当たると一年間風を引かないとか、書初めをどんど焼きの火で燃やすと字が上手くなるなどと言われています。火振りかまくらも、どんど焼きの一種だと考えられます。

火を振り回す行為は、どう捉えればいいのでしょう。仙北市のウェブサイトには、「神聖な火で田んぼの厄を払う」と書かれていました。この「厄」というのは、なんでしょうか。おそらく、鳥追いで追い払われる「害鳥」と同じものだったのではないかと思います。

火を用いて、田に害をなすものを追い払う儀式に、「虫追い」「虫祭り」と呼ばれるものがあります。これも全国的に行われていた行事で、初夏から夏にかけて行われます。松明をともし鉦を打ち鳴らしながら、田のなかを練り歩く行事です。これは、「田を荒らす害虫を追い払う」ための行事でした。鳥追いと同じく実際の防虫を期待するというよりも、鳥追いと同じように、儀礼的に虫を送っていたのでしょう。火振りの行為は、もともとは鳥追いと同じ考えで行われていたものだと思われます。

このような意味合いで行われていた火振りかまくらですが、やはり観光化されている部分もあります。火振りかまくらは本来14日の夜に行われるものですが、現在は13日にも行われています。地域の方は、「13日は観光客向けのもので、今日(14日)が本番」と言ってらっしゃいました。いつ観光用の日程が確保されはじめたのか、観光用にはテンピツはあるのかなど、気になる部分はたくさんありますので、来年は観光用の日に見に行ってみようと思います。

15日(土)に行われた美郷町の「六郷のカマクラ行事」についても書こうと思ったのですが、長くなるので今日はここでお終いにします。

年中行事の観光化、秋田県はわりと多いような気がします。あいかわらずまとまりのない感じで、事務局のかわべぇが井お送りいたしました。
プロフィール

湯沢市ジオパーク推進協議会事務局

Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

御訪問ありがとうございます
カレンダー
01 | 2014/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 -
湯沢市のお天気時計
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
検索フォーム
Yahoo!ニュース
RSSリンクの表示
QRコード
QR
都道府県別アクセス数
過去1週間の状況です

ジオターゲティング