湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ゆざわの文化:役内番楽(役内)

2014-09-10

こんにちは。事務局のかわべです。
きょうは、9月1日に行われた秋ノ宮役内地区にある鏑山神社の例祭についてお伝えいたします。「鏑山神社の例祭」などと書きましたが、主に例祭で奉納される役内番楽について、お伝えするつもりです。

鏑山神社は、神室山の山頂にあります。役内の方は、「オクミヤサマ」と呼んでいるそうです。先月、神室山に登った際に、オクミヤサマを撮ってきました。オクミヤサマの背後にあるものは、神室山の花崗岩で、岩体の一部には「雷神 大日 水神」と刻まれています。
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この神室山の古名が、鏑山(カブラダケ)です。そこの山頂にある神社、というわけです。とはいえ、今回の取材では、神室山に登ったわけではなく、その遥拝殿のある役内会館にお邪魔しました。

今回は、宵祭りから取材にお伺いしました。
例祭の前日の夕方、役内地区に行くと、子供達が御神輿を引いて歩いておりました。
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夕方の4時くらいから回りはじめて、祈祷のはじまる6時には会館に戻ってくるそうです。神輿は、ふだんは会館にしまわれていて、会館から一度、集落のカミの方に向かい、そこからシモに向けて下ってくるとのこと。役内のムシマツリと同じですね。

昨年までは、御神輿のほかに、エビスダワラの巡行が行われていました。御神輿は小学生、エビスダワラは中学生と分かれていたそうです。ですが、子供が少なくなり、エビスダワラの歌も歌えなくなってしまったため、今年から御神輿だけに変わったそうです。

この御神輿の巡行も、近年になってはじまったものです。何でも平成6年、いまから20年ほど前に、某所のくじ引きの景品で御神輿を当てた方がいたそうです。それが寄付されたことで、御神輿の巡行がはじまったとのことでした。

御神輿が終わると、役内会館内部の遥拝所でお参りをして、子供と親御さん達は近くの空き地に向かいます。その空き地では、屋台を出して、食べ物を出すほか、カラオケなどが行われるそうです。
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その方々と入れ替わるように、数人の方が集まってきます。シンカン(神主さん)もやってくると、宵祭がはじまりました。ちなみに、神主さんは、野中の方でした(以前、野中の藁人形祭祀の取材に行ったときにお会いした方でした)。神主さんによる神事と地域の方による玉串奉奠が終わると、直会に移ります。直会がはじまってしばらくすると、おもむろに机の移動が行われ、番楽がはじまります。宵祭では、先舞いと獅子舞のみが行われました。

その後、直会の続きが行われたり、空き地でカラオケが行われたりしたようです。宵祭は、思いのほか、参加者が少ないという印象を受けました。役内はかなり大きな集落で、ムシマツリのときも多くの人が集まっていたので、そう感じたのかもしれません。
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そんなわけで、翌日。再び、役内に向かいます。
この日は、多くの人が集まっていました。基本的には、事情のある家や不幸のあった家以外の家からは、全戸参加することになっているそうです。やはり、神主さんがやってきて、神事が執り行われ、直会に移ります。

そして、12時くらいから番楽がはじまりました。
昨晩と同じく、先舞い・獅子舞が行われます。「この二つを行ったあとは、好きな舞をやってもよい」と言われているそうです。今回は、そのあとに地鎮舞と千人切りが行われました。以前は、家を新築する場合にも番楽が呼ばれたそうです。舞の間に、それぞれの舞の説明などが行われていたのですが、「新築はいまはないかもしれないが、リフォームなどの際には声をかけてほしい」という旨の説明がされていました。
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番楽開始から1時間強で、番楽が終了しました。

今回、番楽のはじまる前や終わったあとなどに、役内番楽保存会に伝わる道具を拝見させていただきました。年が記されているもののなかでもっとも古いものが、番楽を舞う場所にかける幕のようです。明治二十七年と記してあります。ほぼ同年代のものに、お面(明治二十五年)があります。昭和51年度に行われた民俗調査の報告書によれば、6枚の面があることになっていますが、わたしが見せてもらったのは、5枚です。正確には、6枚あったのですが、そのうち一枚は近年作られたであろうひょっとこ(?)のお面でした。さて、残りの1枚はいずこに?
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そんなわけで、道具をそのままに伝えていくのもなかなか難しいですが、技術のほうはもっと難しいようです。若い人の参加もなく、保存会があるものの、会員は10名ほど。以前は行えたが、人数的な問題で実施することができなくなった舞もあるそうです。

以前お邪魔した泉沢番楽も、かなり伝承が厳しい状態のようでした。伝統芸能は、一度途絶えてしまえば、復活は困難でしょうから、どうにか伝承し続けていただければいいなぁ、などと思いつつ。本日の記事は、かわべがお送りいたしました。

≪ゆざわの文化≫バックナンバー
「カシマサマ(鹿島様)」
「小町伝承――小野小町は鹿の子どもだった?」
「カシマサマの衣替え(若畑)」
「泉沢番楽」
「ジェンコマキ」
「雨乞い」
番外編「ヤクジンサマ(横手市・大雄藤巻)」
「東鳥海神社(半夏生の祈祷)」
「わら人形作成(秋の宮野中)」
わら人形作成と巡行(小野御返事)
「関口ささら舞(関口)」
「わら人形の衣替え(羽場)」
「ニンギョウタテ(皿小屋)」
「雪中田植え(駒形町)」
「カシママツリ(岩崎)」
「役内のムシマツリ(役内)」
⑰「役内番楽(役内)」
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Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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