湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

JGN全国大会 参加記

2014-10-04

こんにちは。事務局のかわべです。ほかの事務局員も伝えているとおり、先週はJGNの全国大会に行っておりました。やはり何度もお伝えしているとおり、会場は南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークです。

全国大会の共通する部分については、ほかの方にお任せして、わたしだけで参加した分科会やトークセッションのようすを、お伝えしたいと思います。

・こんなに違う! ゆざわと南アルプスの道祖神
初日の午前中、JGNの加盟申請・GGN申請のための事前相談会がありました。わたしたち、ゆざわジオパークは来年度、申請は行いませんので、必ず参加しなければいけないものではありませんでした。ですが、栗駒山をはさんだ宮城側の栗駒山麓ジオパーク構想さんが参加するとのことで、われわれも見学に行きました。
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そのあと、大会のプログラムが開始されるまで、二時間ほど時間がありました。そこで、ミラーマンさんといっしょに伊那市を見て回りました。

伊那市街地はとても不思議なところで、「伊那谷」と呼ばれることもあるように、非常に高低差の多い地形です。天竜川が削った谷だと思われます。市街地を東西方面に移動するときには、急激に駆け下りて、再び登っていくという形になります。それにともなって景色も移り変わっていくわけですが、その景色の移り変わりがあまりにも急激ではっとさせられます。

高原の開けた田園風景から、木の生い茂る山中、そして、平坦な街中へ。そこからゆるい上り坂を登って、再び、高地に向かっていく。その風景の移り変わりは、素晴らしいものでした。
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その地形を高いところから見てみようと、伊那を一望できる場所を探したのですが……なかなか近隣には良い場所が見つかりませんでした。わたしたちは、中央アルプス側の山裾から展望を得ようとしたのですが、うまくいきませんでした。ただ、そこは旧街道沿いのようで、道沿いにおびただしい数の石塔がありました。その多くは、馬頭観音碑でしたが、中には像のものもありました。そんな馬頭観音のなかに、まぎれるようにして立っていたのが、道祖神です。
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「サエノカミ」なのか、「ドウソジン」なのか、呼称は明らかではありません(近くに地域の方がいれば聞いたのですが、例に
よってムラはずれに立っているのです)。この像には、「道祖神」と記されておりませんが、おそらく「道祖神」でしょう。「道祖神」の形態にもいろいろあります。たとえば、「道祖神」と掘られた碑を祀るもの、男根(もしくは女陰)形の石や木を祀るもの、男女一対の像を祀るものなどが挙げられます。

ちなみに、ゆざわや横手盆地に多く分布しているのは、藁で作られた「道祖神」ですね。呼称は、「カシマサマ」という地域が多いですが、ゆざわでは「ニンギョウサマ」と呼ぶ地域も比較的多いです(写真は、湯沢市岩崎の「鹿島様」)。
中級カシマサマ

南アルプスで撮ってきた二人の人型が刻まれているものは、研究者は「双体道祖神」などと呼んでいるものです。道祖神は、全国に広く分布していますが、双体道祖神は長野や群馬にその分布が偏っていると言われています。
説明が回りくどくなりましたが、そんなわけで、わたしの頭のなかでは「長野といえば、双体道祖神!」だったわけです。以前、どこかの大会で南アルプスの方とご一緒したときに、「双体道祖神が~」とお話ししたのですが、いまいち反応がありませんでした。なので、「南アルプスには双体道祖神がないのかしら……」などと思っていたのですが、やはりありました!

日本全国のジオパークにある「道祖神」を見比べてみたら、面白いと思うのですがいかがなものでしょう? ジオ的な目で見てみれば、新しい発見があるかもしれません。南アルプスでは、双体道祖神と道祖神碑が、併存しているようですね。ゆざわの場合は、藁人形と自然石、あるいは男根型が多いですが、道祖神碑と女陰型もあります。ほかの地域の道祖神は、どうなんでしょうか?
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・分科会B「ジオストーリーと自然災害」
大会二日目の分科会、わたしは上記のものに参加しています。コーディネーターから話題提供と、いくつかの地域からの事例紹介を聞いたあと、ワークショップを行いました。それぞれのジオパークにおける自然災害に関するジオストーリーのなかから、共通する部分を抜き出し、共有する。そんな作業でした。
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わたしは、「ジオきゃら大集合」というイベントで、しず小町のお供をしなければいけなかったので、途中までしか参加できませんでしたが……閉会式で発表された大会宣言案を聞くに、良い形にまとまったようです。

・トークセッションⅡ「デジタル地図・デジタル情報のこれからの可能性」
地図に関するパネルディスカッションということで、途中からですが、参加してきました。伊那図書館の館長さんをファシリテータにして、北海道地図の方やデジタル地図などを利用してお仕事や活動をされている方々のパネル討論を伺いました。

これも最後まで聞けなかったのですが、今回の議論の中心は、「デジタル地図の特長とその活かし方」だったと思われます。デジタル地図に関して、ふたつの方向から比較がされていたのが印象的です。ひとつは、地図/活字という軸、もうひとつはデジタル/アナログという軸です。

活字よりも直観的に理解しやすい「地図」であり、かつ、情報の更新や他のメディアとの併用が容易な「デジタル」であること。対立項をおいてデジタル地図について議論していただいたことで、「デジタル地図」の特徴がよくわかりました。

・伊那市創造館
もともと図書館だった建物を、生涯学習のための施設としてリニューアルした施設だそうです。ちょっとした博物館のようになっていて、展示室がありました。どうやら企画展中心の展示らしく、常設では井上井月という俳人のもの、考古資料の展示、旧・図書館時代の収蔵庫の再現展示がありました。企画展はJGN全国大会にあわせたもので、明治・大正期の伊那の地質に関する研究の成果である地質図や岩石標本の実物を展示していました。こういう形で研究史を展示する方法があるんですね……大変参考になりました。
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・開会式
最後のさいごに、オープニングの話を。笑
オープニングイベントとして、「大鹿歌舞伎」が行われました。いわゆる「素人芝居」、「農村歌舞伎」、「地芝居」などと呼ばれているもので、ふだん役者をしているわけではない人々が、神社の祭礼などのときに演劇を行うものです。江戸時代にはやったものだとされています。そのあたりの説明が全くなかったので、理解されにくかったと思いますが、地域独特の文化として非常に貴重なものだと思います。のちほど調べてみましたら、国の選択無形民俗文化財に指定されておりました。今回はショートバージョンだったと思いますが、今度はフルサイズバージョンをみたいと思います。
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以上、長くなってしまいましたが、本日の記事はかわべがお送りいたしました。
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世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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