湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

秋田地学教育学会研修会2!

2015-08-05

こんにちは。ゆっこです。
今日は前々回に書いたブログ秋田地学教育学会研修会!の続きをご報告していきたいと思います。

題して秋田地学教育学会研修会2!
そのままで申し訳ありません。
他にもご紹介したいことがありますので、少し駆け足気味にご報告したいと思います!

研修会2日目の26日、最初の観察地点は十六羅漢です。

十六羅漢1

この日は天気も良く、とても気持ちいい中海岸へと降りていきます。
階段を下りていくと、すぐに見えてきました。

十六羅漢2

大きい!
十六羅漢とは、仏様の命令を受け、人々を苦しみから救うという役割を持った16人の聖者のことらしいです。
写真には全て映っていませんが、この辺りの海岸一帯に彫られているのだそうです。

ちなみに、十六羅漢は安山岩に彫られています。
この安山岩、よくよく見ると『カンラン石』という鉱物が入っています。
『ペリドット』という緑色の綺麗な天然石をみたことがあるでしょうか。
そのペリドットの正体が、このカンラン石です。
同じものでも、宝石になると別の名前がつくんですね。

このカンラン石、実は安山岩には一般的に含まれない鉱物なんです。
なぜ、ここの安山岩には含まれているのかというと、この安山岩が噴火する前のマグマの時に、玄武岩質マグマと混ざったから、だと考えられています。
玄武岩にはカンラン石が入ることが多いので、その玄武岩質マグマに入っていたカンラン石がこの安山岩の中に残っているのでは、ということらしいです。
ちなみに、鳥海山の近くにある安山岩マグマには、たいていこのカンラン石が入っています。

岩石の中の鉱物を見ることで、噴火する前に違う種類のマグマが混ざったということがわかる、なんて謎解きみたいでおもしろいですね。


さて、お次は大物忌神社です。

大物忌神社階段

長い階段!159段あるそうです。
この階段、実は流れてきた溶岩が固まったところに作られています。
溶岩の一番下の部分が階段の一番下、溶岩の一番上の部分が階段の一番上。
つまり、この階段を上ると、一つの溶岩を下から上まで登ることになります。
高さは40m。少々暑かったということもあり、息を切らしながら登ると

大物忌神社

神社がありましたー。
溶岩を登り切ったぞと、なんだか不思議な達成感がありました。
上から見ると、こんな感じです。

大物忌神社階段2

ちなみに、成分によって溶岩の粘りけが変わってくるのですが、粘りけが強いほど、流れる時の溶岩の厚さは厚くなります。
斜めにしたお皿の上に水と蜂蜜を流したときに、水はほとんど厚みなくサラサラ流れるのに対して、蜂蜜はある程度厚みを持ってゆっくりと流れるようなイメージですね。
ここの溶岩の粘りけは『中くらい』だそうで、溶岩の厚さも中くらいだそうです。

似たように階段で溶岩の下から上まで登れるところとして、長崎県の雲仙火山新燃溶岩というのがあります。
こちらの溶岩の粘りけは『強い』だそうで、階段は300段だそうです。

少し汗をかいてしまいましたが、次にやってきたのは牛渡川です。

牛渡川1

綺麗でとても気持ちがよかったです。
この川は鳥海山からの湧き水が流れています。

牛渡川2

左端の木の根元と、右端の土嚢が積み重なっている部分が見えるでしょうか。
ここから湧水が流れ込んでいるそうです。
ちなみに、フヨフヨしている水草は梅花藻とよばれるもので、春から夏の初めごろに梅の花に似た小さな白い花をたくさん咲かせるそうです。

そして、牛渡川での私のお気に入りの一枚がこちら。

牛渡川4

神秘的!
この日は気温が暑かったのですが、牛渡川の水は湧水のため冷たく、その温度差で空気中の水蒸気が細かい水滴になり、
このようにもやもやとして見えるんだそうです。
ジブリの世界・・・。

そしてすぐ近くになるのが丸池です。

丸池

この池にはどこからも川が流れ込んでおらず、雨水以外すべて湧水からできています。
その湧いているところがこちら。

丸池2

白っぽい部分は砂で、その砂の中に、少し暗い部分があるのが見えるでしょうか。
ちょうど赤い矢印の先辺りです。
写真ではわからないのですが、よく見ると、ここの部分ではもやもやと砂が湧き上がっています。

素敵な川と池の次は、最後の観察地点、三崎へと向かいます。
ここには、猿穴溶岩という、3000年前の溶岩を見ることができます。

ちなみに3000年前というと、石の世界ではとても新しい石と認識なんです。
鳥海山は60万年前くらいから噴火しているそうなので、そういう意味では確かに新しい石なんでしょうね。
でも、3000年前の石を新しいというなんて、なんだか変な感じですね。

その新しい溶岩がこちら。

三崎

海岸へ降りると、もう溶岩です。
海岸はいつも波があって、常に石が少しずつ削られています。
なので、風化した部分がどんどん削られているので、綺麗な石の面を見ることができるんです。

ここの溶岩で少し特徴的なのがこれです。

スパイラクル

一見ただの岩ばかりですが、よく見ると写真の中央あたり、なんだかやけにぐちゃぐちゃではないでしょうか。
右側の部分が比較的大きな塊であるのに対し、なんだか小さめの石のが乱雑に入っているように見えますか。

この部分は『スパイラクル』と呼ばれています。

この溶岩、流れる時に海に入って海の中で固まったと考えられているのですが、
海に入った時に、海水を溶岩の下に取り込んでしまったのです。

溶岩はとても暑いので、下敷きになった海水はすぐに蒸発して気体になります。
すると体積が急に増えるので、固まりかけた溶岩を壊して弾き飛ばすという、爆発のような現象が起きます。
その現象がおきた名残として、このぐちゃぐちゃ部分ができたそうです。
6000年前の、爆発の痕跡でした。


というように、鳥海山周辺のいろいろを見て、今回の研修会は終了しました。
いつも晴れの日に湯沢から見ている鳥海山ですが、近くに行ったのは初めてで、とても面白かったです。
是非いつか登ってみたいと思います!

では、この辺で秋田地学教育学会研修会のご報告を終わりたいと思います。
読んでくださりありがとうございました。

今日の担当はゆっこでした。
プロフィール

湯沢市ジオパーク推進協議会事務局

Author:湯沢市ジオパーク推進協議会事務局
世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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