湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ゆざわの子の目から見た再認定現地審査。

2016-11-12

 こんばんは、ゆざわの子です。現地審査についてひよこ豆さんが昨日のブログでお伝えしていましたが、4年に1度の再認定審査という貴重な経験をさせて頂いたことから、せっかくですので私の目から見た現地審査についてもお伝えしたいと思います。
 まづはじめに審査員を務められた浅野 眞希 様、目代 邦康 様、日比野 剛 様、今回の現地審査では、ご指導に加え多くのご助言を頂きありがとうございました。また、今回の現地審査にご協力頂いた市民の皆様、関係者の皆様には厚くお礼申し上げます。栗駒山麓ジオパークさんを始めとして近隣のジオパークからも多数の視察参加ありがとうございました。
 さて、今回の現地審査で、私は審査員との連絡調整など、主にコーディネーター役を務めさせて頂きました。自分の体力、能力の中で精一杯務めさせて頂きました。至らなかった点も多々あったかと思いますが、無事に審査の全日程が終了し、ほっとしております。
 9日に審査員の皆様は、今年初めて湯沢に雪が降った日(初雪の日)に湯沢入りしました。9日は阿部旅館にて審査員の皆様と一部の関係者のみで夕食会が行われました。
 翌日10日、いよいよ審査開始です。小安峡総合案内所にて湯沢市ジオパーク推進協議会会長(齊藤市長)の審査開始挨拶後、審査が始まりました。

☆初日
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 小安峡総合案内所からすぐ歩いて行けるところにある「不動滝」にてゆざわジオパークガイドの阿部会長より新規申請時に出された課題への対応についての説明を交えながら、実際のガイドがされました。(この後の紹介も課題への対応について各説明者から説明がされています)。初雪でしたが、小安地域は、早朝に除雪車も走ったようで、おそらく1日で数十センチ積もっていたようでした。(審査員用に長靴を準備しておいて良かったです)。11月の湯沢市は、例年数回程しか雪が降りませんが、ちょうど良いタイミング?で雪が積もりました。急に雪が降ったので若干紅葉も残っています。説明者に対して審査員からは多くの質問が出されていました。

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 本来であれば、不動滝の後にゆざわジオパークの見所の一つでもある小安峡大噴湯で行く予定でしたが、急な積雪により、遊歩道を歩いて下りれないため、予定を変更し小安峡総合案内所で大噴湯の写真を使っての説明とさせて頂きました。

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 小安峡の橋の上での説明シーンになります。みなさん良い笑顔をしていますね。

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 (株)栗駒フーズにて高橋社長より、温泉の地熱エネルギーを利用して、低温殺菌牛乳とヨーグルトなどの乳製品の生産、販売について説明がされました。地熱をメインとしたジオツアーでは、(株)栗駒フーズは定番コースになっています。審査員の皆様には、ホットミルクを試飲して頂きました。きっと温泉熱の低温殺菌処理(62℃~65℃で3分間殺菌)によるしぼりたての牛乳成分をほとんど壊さない自然の形でコクのある牛乳を飲んで頂けたのではないかと思います。(この牛乳だとお腹をこわさないと話しをされている人もいました)。

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 温泉熱でハウス内を暖めて、土耕によるトマト栽培を行っている現場で市役所農林課農政班の皆川班長より、冬でも栽培できる地熱水活用トマトや他のハウスで冬でも栽培されているミツバや小ネギ、ミントなどの説明がありました。トマトについては、大手コンビニ「ローソン」との共同での「地熱活用低コスト型周年農業実証」の紹介やUターンで地元に帰ってきてこのトマト栽培をしている青年二人も紹介されました。

 昼食は、かえで庵にて昨年夏に親子ジオキャンプに参加した親子が考案し、商品化された「まるごと湯沢そば」を食べました。鈴木店長により、説明がされました。(視察者側のテーブル席にいたため、写真がありません。店長ごめんなさい)。

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 昼食後は、公募により先月愛称が決まった「ジオスタ☆ゆざわ」(正式名称:湯沢市郷土学習資料展示施設)で拠点施設等についての説明がされました。建物入口にて市観光・ジオパーク推進課のジオパーク推進班 金野主査より廃校となった高松小学校校舎が利活用されるまでの経緯等についての説明がされました。この後、湯沢市ジオパーク推進協議会の山﨑専門員より1階にあるゆざわジオパーク総合案内板の説明がされました。

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 2階の湯沢の大地の歴史室で、剥ぎ取り標本を前に山﨑専門員より説明がされている場面になります。

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 同じく、2階の地熱ルームでは、市ジオパーク推進協議会の芳村副会長(東北自然エネルギー株式会社湯沢事業所調査役)と普段は東京にいらっしゃるのですが、当日たまたま湯沢に来ていて(株)栗駒フーズの現地から合流した出光興産株式会社の伊藤さんにより湯沢市における地熱発電についての説明がされました。15時からの現況報告会に合わせて早めに到着した齊藤市長も現地視察に加わり、地熱発電について熱く語っています。

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 現況報告会会場(ジオスタ☆ゆざわ内)になります。高松小時代はランチルームとして利用されていたそうです。ゆざわジオパークでも様々な事業で使わせて頂いています。講演会会場等使い勝手の良い部屋です。初日は、現況報告書の第1章から第6章まで報告が行われました。報告は、観光・ジオパーク推進課 沼倉課長より行われ、何章かに区切って報告がされました。審査員からは質問が多く出ました。

☆2日目
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 2日目は、湯沢駅にある観光案内施設よりスタートです。ゆざわジオパークガイドの会の川井副会長より拠点施設にガイドが常駐しての情報発信、案内、ガイドの受付等について床地図も利用しながら説明がされました。普段の観光客同様、力水コーヒーも審査員や視察の方に振る舞われました。

 駅終了後、院内石採石場跡地へ行きますが、途中バスの中で市ジオパーク推進協議会の加賀美副会長(ガイド部会長)より関口石材街道、三関扇状地の説明がされました。(後続車にいたので写真がありません。加賀美さんごめんなさい)。また、バス内では、地元の高校生が中心となって開発した、三関で生産されたサクランボを市内の地熱利用農産加工所で乾燥させた商品「ミッチェリー」が配られました。

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 院内石採石場跡地では、採石場跡地に登る前にこちらの維持・管理をしている院内地域づくり協議会の高岡会長、畠山元副会長からこれまでの経緯や安全対策等の説明がありました。その後、NPO法人おがちふるさと学校理事長でもあり、ジオガイドでもある会田代表より実際のガイドをしての説明がされました。眼下に見えるのは、院内カルデラになります

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 院内カルデラが見える見晴らし台から振り返ると院内石採石場跡地が目の前に立ちはだかります。

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 続いて、院内駅前にあるふるさと交流館いんない(NPO法人おがちふるさと学校)の裏にあるジオガーデンの見学や院内石製ピザ窯で焼かれたピザを審査員に食べて頂きました。6分位で焼けるそうです。

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 現在、当時の建築基準法の改正などの影響を受けて院内石は市場に出回っていませんが、さすが耐火性に優れた院内石、触っても全然、熱くありません。

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 窯で焼く焼きたてのピザ、きっと審査員の皆様にも喜んでもらえたことと思います。地元NPO法人の皆様、ボランティアのジオガイドの皆様、お疲れさまでした。

 
 お昼は、湯沢市中心部に戻り、ゆざわジオパークかだり隊の店である長寿軒にて食事をして頂きました。


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 午後1時からの市長ヒアリング後、午後2時より後半の現況報告会(現況報告書第7章から第15章)が行われました。発表者は昨日に引き続き、市観光・ジオパーク推進課の沼倉課長になります。こちらもある程度、章を区切って説明が行われ、初日同様、審査員より質問が多くでました。

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 現況報告会終了後、審査員の打ち合わせが行われ、その後審査員による講評、質問対応。記者会見が行われました。写真は、記者会見の様子になります。
 審査員の講評では、浅野審査員からは、関わっているみなさんの熱意、活力をすごく感じた審査だった。前回申請時に出された13の課題について前向きに検討されている。内二つの課題については、本筋と関係ないものである等、今後課題にしなくて良いとの話しがありました。
 素晴らしいと感じた点については、教育活動であり市民自らが主体となって全体としてのジオパーク活動ということが本当に伝わってきた審査だった。また、学習報告書をきちんと出している。今後の課題は科学的な価値のある論文を投稿していくこととのことでした。問題点としては、1点目がストーリー作りがまだ少し弱い、もうひと工夫必要。2点目が、市民が主体となっていることで、科学的データの根拠が足りない。ただ、逆に科学者が主体となっていないという所が、一番の良さだと思う。学習研究等奨励補助金で研究者の出してきた成果を効率良く吸い上げるような形で、先生にやらせる位の勢いで刺激して頂ければ良いと思う。 
 続いて目代審査員からは、気づいた点として、ジオサイトの整備の問題について数が多いので少しランク分けしての整備が必要。また、あらかじめあるジオサイトにしている場所がどういうようなものであるかということに関して、科学的な情報をそれぞれちゃんと持っているということは、重要。その後、重点的にこの場所はジオツーリズムに使いたい。研究上の価値もあるという所を選んで頂くというのが実際にできたらと思うとの話しがされました。
 また、より多くの方に信頼をしてもらうためには、これだけのことをやってこれだけの成果を出していますという年間のジオパーク活動報告書を作成し、公表することが多分一番の社会的責任を果たすことになる。その他、国際的な活躍を是非して頂きたいとの話しもありました。
 日本のジオパークの中での活動という意味では、一個、一個の仕事を丁寧にやっている。また、新しいことにも色々チャレンジされているので、非常に高い活動を進めていると思う。今後もワークライフバランスを壊さないように、今まで通り質の高い活動を進めて欲しいとの話しもされました。
 最後に日比野審査員からは、ゆざわにある特徴的なものが何でそれをどう伝えるのかということをしっかり整理されていいかなと思うとの話しや素晴らしい活動としては、教育活動を全国のジオパークに発信して頂きたい。一つ気になるのは、教育活動の継続について先生が異動した時に活動が途絶えてしまうのは、とても残念なこと。それを連続して出来ていくような何らかのシステムを確立して頂ければ。そうすれば、ゆざわの教育スタイルについて他のジオパーク地域が真似するようなモデルになると思うのでそういった所を検討して頂ければと思うとの話しもありました。
 審査員の皆様からは、ご指導の他に今後、どう対応して行けば良いかを含めての丁寧なアドバイスを頂きました。ありがとうございました。講評後の質問では、ゆざわジオパークの佐々木アドバイザーよりJGNに対しての提案がされたり、ゆざわジオパークガイドの会の阿部会長より、審査員の皆様からそれぞれの専門分野において多くのことを教えて頂いたことに対するお礼の言葉がありました。阿部会長の話しを聞いた時に、今回の再認定審査要項に書いてあった審査員側と現地(審査を受ける側)で共により良いジオパーク活動を行うにはどうすれば良いかを意見を出し合い、考えることができた現地審査だったと感じ、胸が熱くなるのを感じました。
 少し話しは変わりますが、1日目に審査員の皆様から湯沢のお土産を買って帰りたいとのリクエストがあったようで、記者会見終了後、審査員の皆様をそれぞれ秋田空港や湯沢駅に送迎する前に駅前にある観光物産協会が運営するお土産屋さんに立ち寄ることにしました。お土産屋さんに向かう車中で、今回初めて秋田県湯沢市を訪れた浅野審査員と日比野審査員から、また湯沢市に来たい。今度は審査員でない立場で来たいとの言葉が自然と聞かれました。その言葉を聞いた時に、本当に再審査の準備を頑張って良かったなと感じました。お土産屋では、湯沢市ジオパーク推進協議会の副会長(観光部会長)である湯沢市観光物産協会の高橋会長にも審査員の皆様のお土産購入のアドバイザーとしてお付き合い頂きました。高橋会長、お付き合いして頂いた上に閉店時間も若干延長して頂きありがとうございました。心から感謝申しあげます。きっと審査員の皆様も満足の行く湯沢のお土産購入が出来たのではないかと思います。
 最後に、講評時に目代審査員からの今後もワークライフバランスを壊さないようにという言葉が非常に心に残りました。1日目の審査終了後に行われた情報交換会で視察で来ていた佐渡ジオパークの方とお話しする機会があったのですが、今年の春にジオパークの部署へ異動になり、小さい子供がいるのに毎日遅くまで残業で大変だとの話しをされていました。私としては、朝型の生活に切り替えれば、身体にも負担が大きくかからないし、家族と一緒に過ごせる時間を少しでも多く確保できるとの提案しかできませんでした。そういえば、目代審査員の一言で思い出したワークライフバランスの話しを妻にしたら、湯沢市ってこの前イクボス宣言したんじゃないのとの話し。イクボスの言葉すらも忘れていた自分に少しショックを受けながらも、育児や介護など様々な制約を抱えた人が増え、一律に長時間働くというこれまでの仕組みでは回って行かない時代となり、外に目を向ければワークライフバランスに配慮しながら結果を出している組織がある。きっとできないことはないんだと思います。ただ、他のジオパークの話しを聞いても、適材適所に配慮した上での配置に加え、担当職員の増員はジオパーク担当部署にはやはり必要かと思わずにはいられません。
 そうは言っても、今年度はどうにもならなそうなので、気持ちを切り替えて行きたいと思います。例えば、楽しそうにスタッフが働いているお店とそうでないお店。あなたならどっちのお店に入りたいですか?もちろん、楽しそうにスタッフが働いているお店ですよね。ジオパーク活動だって同様で、現在は活動の中心を担っている事務局の人が楽しそうに働いていなきゃ、持続可能な活動はできないのではないでしょうか。
 現地審査は終わりましたが、審査に使った物品の片付けや事務的な事後処理。雪国ジオパークフォーラム2017や組織体制強化検討委員会、来年度の予算要求、ゆざわジオパーク検定(ゴールド、シルバー、ブロンズ級)など来年の3月までノンストップで事業は続いていきます。目代審査員のおっしゃる通りワークライフバランスを壊さない程度に家族の幸せを第一に考えてジオパーク活動に取り組んで行きたいと思います。
  以上、本日の担当はゆざわの子でした。




















 




 





 


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世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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