湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ミラーマン 院内銀山を行く 院内銀山墓碑地図 その他の墓地 小野地区の墓地

2016-12-14

先回は、小野墓地の中にあった『友子墓』から友子についてのご案内をいたしましたが、
今回は、その友子制度はいつごろから出来てきたのかを詳しく調べて会誌 院内銀山に寄稿してくれた人の文章をご案内いたします。
友子については、江戸時代の後期頃、東北地方の鉱山を中心に出来てきたことがある程度はっきりとしてきました。

江戸時代の友子
(院内銀山に伝統的な鉱夫同職組合・友子の資料を求めて 法政大学名誉教授 鉱山研究会会長 村串任仁三郎(会誌発行当時) 会誌 院内銀山 より  平成24年発行

私は、夏の秋田調査で、秋田県立博物館において『鉱夫雑談』が文政八年刊で、秋田藩の鉱夫役人杉原寿山の『鉱夫雑譚』であることを突き止めた。
 寿山は、友子という言葉を使用していなかったが、友子の存在をおよそ次の様に論じていた。
 今時の鉱夫は、一生懸命働かないで、稼ぎのいい鉱石だけを掘ろうとし、自己主張ばかりしている。そして「身を顧みずして、子分弟子分といえる党を結ばん事のみを誉とし、剰妻子を携る事繁きが故に只に儀を見ずして利を貧らんとする輩有り。」
 一定の年齢にたっしても、採鉱技能を習得しない鉱夫は、失業してしまえば養ってくれる人もなく、老いては路上で死んでしまう。だから彼らは「党に似せてまた親分子分の誓いなし」、「鎚親といえるを敬して、業を導かれ、理非を判ぜられ、弟子分というをたのんで老衰を助けられ、疾病の身のよるべとす」。(前掲『日本の伝統的労使関係』、P63-64)
 ここには明治期に存在した友子の制度的な原型が明確に指摘されている。秋田の鉱山には、親分子分の徒弟制度を基調とした共済的な活動を行っていた誓約集団・「党」と呼ばれた組織が存在していたことが明らかにされている。
 私は、この資料の発見に励まされ、尾去沢鉱山、福島の小鉱山、飛騨の諸鉱山、さらには全国の鉱山跡を訪ねては、友子の存在を示す資料を探し廻った。そして不十分とはいえ、全国的な友子の存在を確認できた。
 とくに尾去沢に友子制度の存在をはっきり示す資料を発見した。
 資料には、「友子同志ノ者共一同心ヲ堅メ」、「友子朋輩(ほうはい)之堅文」をおこなう、「友子之道」というのは、細かな点についてまでは言及されていないが、つぎのような事柄であった。(原資料は『鹿角市史』第二巻「上」、1986年、文久・元治期の青山右衛門文書「口上之覚」、716~717頁、所収。)
 鉱夫達は、鉱山自治を主張し、時には鉱夫の要求を通すために、「山中働之者一同友子朋輩(ほうはい)之堅文を以、働を止メ見舞ト申」しストライキをおこなった。鉱夫の移動を保障する「金掘浪人」制度を実施したり、「養子」制度を設け鉱山間で鉱夫需給の調整を図ったり、伊達の「半田山を親山」と定めて「通信」を交わして交流した。鉱夫達は、時には争議に際して、「表向親類」「友子朋輩見舞」と称して鉱山を離脱して事実上のストライキをおこったり、「諸山エ知らせ」「封山(ふうじやま)といわれる他山の友子から交際を拒否する戦術を使って、他山からの労働力の供給拒否をおこない、鉱山経営者に圧力をかけたりした。
 史料は、「私共之金掘道と申すハ諸山一般之事」として、ここでも友子制度が東北の諸鉱山で一般的な存在で有ることを明言している。前掲「日本の伝統的労使関係」、72~75頁)
 私の友子資料探しの全国行脚の成果があって、私は初めて江戸後期にすでに友子は存在していたことをかなり実証的に証明できた。前掲「日本の伝統的労使関係」の第一章「徳川末期の友子制度」、および拙稿「常識を越えた江戸時代の鉱夫集団『友子』」、季刊『現代の理論』第15巻、2008年4月、を参照。)
 私の説は、友子研究の大御所・松島静雄氏も同意しており、今や通説となっている。(拙稿「『資本論』から鉱夫の歴史・レジャー・国立公園の自然保護史の研究へ(上)」、『大原社会問題研究所雑誌』2005年12月号、55頁、参照。)

妙法清心1
この墓は、院内銀山跡地の西三番共葬墓地の中にある、”友子墓”のひとつを紹介します。
妙法 清心院法信日治信士
妙法清心2
右面には、明治29年4月19日卒と彫られています。
妙法清心3
左面には 俗名 清治? 子分
その下に多くの子分の名前が彫られている。写真を拡大すると
妙法清心4
子分の名は
秋田出生 岩吉
  佐々木 重吉
  ?谷  正成
  佐藤  長助
  石狩 孫三郎
  白野 松次郎
と名前が彫られていました。

今日はこれで終了いたします。
ごきげんよう、さようなら
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世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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