湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ミラーマン 院内銀山を行く 明治以降の院内銀山(古河時代)

2017-10-16

ミラーマンの院内銀山の案内が一回開きましたが、再び院内銀山のご案内をいたします。

古河時代の精錬技術について (会誌 院内銀山・・9号より)
 明治最盛期における 院内銀山の鉱山技術・・・秋田大学鉱山学部長 能登文敏 著
がありますのでご案内いたします。

選鉱場で鉱石が砕かれて、選別をされて精錬所に送られる様子を描いたもの。粉鉱、並鉱、中鉱、上鉱と4つに選別されて精錬所に送られてくる。
●精錬方法 
明治最盛期における院内銀山の鉱山技術 (会誌 院内銀山 9号より)
      秋田大学鉱山学部長 能登 文敏 (会誌発行当時)
 技術の進歩発達に伴っていろいろな方法が採用された。精錬方法は、大別すると乾式法と湿式法とに分けられるが、いづれの方法を採用するかは、原鉱が富鉱か貧鉱かによって異なる。富鉱の場合は直接溶鉱炉に入れられる方式、つまり乾式精錬法が採用された。この方法は、鉱石に石灰石と硫化鉄、木炭、及び溶鉱炉から出る熔滓などとともに、吹床から出る鈹(カワ)、鍰(カラミ)も一緒に入れて、送風機で空気を送りながら木炭に火をつけて鉱石を溶かす。鈹や鍰を入れるのは、これらは鉛を含んでいるので、鉛が銀と反応して貴鉛というものを作るからである。貴鉛を、そのあと英国法分銀炉というものにかけて精銀とした。
 一方。貧鉱の場合は、当時は鍋昆汞法(アマリガム法ともいう)によって精錬された。粉鉱を鍋(パン)に入れて、水銀(汞水)と混ぜることからこの名がある。この方法は、銀鉱石に食塩を加えて培焼炉で焼いて塩化銀とし、これに硫化鉄または鉄屑を加え、還元して銀を遊離させる。これに水銀に付着させたものがアマルガムというものである。これをキャンパス木綿袋に入れて、余分の水銀を絞り出した後、分汞炉で熱して水銀を飛ばすと単体としての粗銀が残る。粗銀を黒鉛るつぼに入れ、鉛と混熔させて貴鉛とした。これを英国法分銀炉で精銀とし、さらにるつぼで熔解して型銀(枕銀)とするのは富鉱の場合と同様である。
 混汞で残った泥かすは、分離器を経てダンカン式汰盤というものにかけられて、残っている水銀とアマルガムを回収した。明治二十三年頃の成績によれば、銀の採取率は66.3%で、水銀の損失は鉱石1トンにつき1.5トンと記されている。
 混汞鍋には、鉄製のものと、木製で底部だけ鋳鉄製のものとの二種類あった。各鍋とも直径が上部6尺(1.9m)、底部5尺〈1.6m〉で、深さ2尺(06m)、容量2240ポンド(約1トン)で、毎分回転数は60回であった。明治二十五年頃の精錬設備は、混汞鍋12台、分離器5台、洗滌鍋6台で、この年ダンカン式汰盤12台、培焼炉1基が増設されている。ところが翌年十二月に大火があり全設備を焼失したが、直ちに再建工事にかかり、従前の規模に復旧したほか、ダンカン式汰盤は21台に増強された。これら精錬機械設備の動力には、それぞれ50馬力、40馬力、30馬力の横型蒸気機関とルーツ式、多管式のボイラーのほか、30馬力と15馬力の水車も使われた。なおダンカン式汰盤から出る鉱尾は、さらに12台の改良フリュバン式汰盤器で淘汰されたものは培焼後、溶鉱炉に戻して再び原料として使われた。
 技術の進歩は目まぐるしい。当時の湿式精錬としての鍋混汞法も、やがては廃れて行く運命にあった。その理由は、収銀法として、より高い経済性を求められたからである。これはいつの世でも経済の鉄則である。そして青化精錬法へと移行していった。この青化精錬法とても、一朝一夕にして確立されたものでない。改良に改良を重ね、紆余屈折を経て実用化された方法である。この精錬法は、院内銀山最後の精錬技術で、大正時代まで使われた。技術とは厳しいものである。その結果として、技術の進歩があると言えるのではないだろうか
明治時代の銀山精練所の全景です。写りが悪く、しかも煙がすごかった様子が見えます。

銀山精練所

銀山精練所2

今回はここまでと致します。

追伸
10月14日に湯沢市皆瀬地区に熊野三滝というのがあることが分かり、
現地に行って写真を撮ってきました。
院内銀山とは全く関係ありませんが、いい滝でしたので、ご案内いたします。
IMG_3290.jpg
熊野三瀧 『白漠布』

IMG_3293.jpg
熊野三瀧 『二乃瀧』

IMG_3297.jpg
熊野三瀧 『白漠那智瀧』



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世界ジオパーク認定登録を目指して日々活動している「湯沢市ジオパーク推進協議会」事務局です。

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