湯沢市ジオパーク推進協議会は、秋田県湯沢市の「世界ジオパーク」認定登録に向けて、日々奮戦中です。
ゆざわジオパークのいろいろな情報や事務局の日々の感想をつづるブログです。

ゆざわの湯はコケに救いの手を差し伸べる

2018-01-28

どうも、こんばんわ。お米まいすたぁです!

先日は、ゆざわの湧水と生物 (ホタル) との関係についてお話しましたので、
本日は、めがねさんの大好きな温泉と、生物との関係についてお話したいと思います。

ゆざわ温泉水(や重金属を含む鉱水)の浸出する岩上には「チャツボミゴケ (Jungermannia vulcanicola;苔類)」が生息しています。ハンデルソロイゴケ (Jungermannia handelii) かな?てな話が協議会内であったのですが、多分こちらかと。

生物にとって不適な環境に生息するチャツボミゴケ。その存在は多くの観光客を魅了しているそうです。
なぜ、チャツボミゴケはわざわざ生息しづらい場所に分布するのでしょうか。

その謎を解き明かす上で重要となるのが、幅広く分布するオオホウキゴケ (Jungermannia infusca;同属近縁種) の精子および、それを運搬するトビムシの存在だと私は考えています。

苔類が繁殖(胞子形成)するためには、雌株の造卵器に同種雄株の精子が付着する必要があります。通常、雄株と雌株には距離があるため、その精子運搬を土壌生物トビムシが担っています。タピオでトビムシの動きを観察した人ならば、なるほどな、と感じていただけるかと思います。

ところがこの時、雌株の造卵器に誤って異種(特に同属近縁種)の精子が着くと、胞子形成が阻害されてしまうことがあります(※1)。
チャツボミゴケを例に言い表すならば、チャツボミゴケの造卵器にオオホウキゴケの精子が付着すると胞子が形成できない、ということになります。

つまり、チャツボミゴケは広域分布種オオホウキゴケの精子から逃れるために、(その精子を運搬するトビムシの生息できない)温泉水付近に逃げ込んだ、というわけです(※2)
ゆざわの温泉水はチャツボミゴケの逃避所として役立っているんですね、おそらくですけど(※3)

お米まいすたぁがお送りしました。

※1 繁殖干渉や、精子競争 (sperm competition) と言い、より簡単に言えば「近縁種との交配(およびその過程)で子ができなくなる現象」のことを指します。
※2 より正確にいうと、温泉水付近に生息したチャツボミゴケしか生き残れなかった、という感じですかね。
※3 先の湧水とホタルとの関係と同様、実証研究が必要となります。

連絡
・2月6日のブログはお休みとなります(在学中の大学で仕事があるためで、今日のブログはその代わりです)。
・大学へ行ったら「お米まいすたぁ」という愛称で現在親しまれていることをしっかりと伝えたいと思います(笑) 大学でのあだ名が「鬼」だったので…
・1月31日は空飛ぶ二枚貝の話をしたいと思います。
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