栗原市のジオ米
2014-05-31
こんにちは。事務局のかわべぇです。
先日行ったジオパークフェスティバルには、宮城県栗原市の栗駒山麓ジオパーク構想のみなさまにも、参加していただきました。栗駒山麓ジオパーク構想からは、「ユレオ」という装置をお持ちいただき、地すべりの再現実験をしていただきました。実は、わたしはこの装置、体験したことがなかったので、空き時間にこっそりとやらせていただきました。
岩手宮城内陸地震で大規模な地すべりが起こった荒砥沢では、地下深くに粒の細かい堆積岩の層が、すべり面になったとされています。手でつぶしてもつぶれてしまう「シルト」の層が、地すべり面になったと考えられているようです。
実際に荒砥沢にあったシルトを使って、地すべりの実験をさせてもらいました。弱い地震から強い地震へ、自分で板を揺らして地すべりを起こしていくのですが、非常に面白かったです。
……実験に夢中で写真は取り忘れてしまったのですが。地すべりを追体験できる実験ですので、ぜひブログ読者の皆様もどこかで体験してみてください。
それ以外にも、栗原市とゆざわジオパークのゆるキャラコラボなどございました。
栗原市のマスコットキャラクター「ねじりほんにょ」とゆざわジオパークマスコットキャラクター「しず小町」も、ねじりほんにょのデビューイベントに続き、二か月ぶり二度目のコラボです。

二人の仲良しな感じが伝わるでしょうか?
そんなわけで、ご協力いただいたおかげで、無事にジオパークフェスティバルを終えることができたのですが、栗原市さんでは、こんなものをお作りになっているようです。

ねじりほんにょ米です! ねじりほんにょさんが、パッケージに印刷されたお米で、三合分あるそうです。
「ねじりほんにょ」は、稲杭に収穫した稲の束を乾かす方法のひとつです。稲杭に収穫した稲をかけて乾かす方法を、「ほんにょがけ」などと呼びます(ちなみに、「はさがけ」という方法もあります)。「ねじりほんにょ」は、ほんにょがけを行う際に少しずつずらしていく方法です。そうすると、結果的にねじりほんにょさんのようになります。
現在は機械で乾燥させることが多くなっていますが、栗原市では現在でもねじりほんにょを見ることができるようです。湯沢市でもねじらないほんにょがけを見ることができます。はさがけやねじりほんにょは見たことがないですが……。はさがけは、上小阿仁村で見かけたことがございます。
ねじりほんにょさんは、栗駒山麓ジオパーク構想のキャラクターではありませんが……お米の生産は、ジオともつながっています。わたしたち、湯沢市も栗原市と同じく、稲作が盛んな地域です。湯沢市を含む秋田県は、昔から冷害になることの少ない地域でした。
稲の生育には、ある一定以上の気温が必要です。気温が低すぎると、減収を招く要因になり、いわゆる冷害になります。東北地方の日本海側では、夏の冷たい季節風「ヤマセ」の影響で冷害になることも少なくありませんでした。しかし、秋田県では奥羽山脈があるために、ヤマセの影響を受けづらいのです。
加えて、湯沢市は秋田県南部に広がる横手盆地の最南端にあたり、広く開けた稲作に適した土地がありました。そんなジオが作った条件をもとに、政策などが進められ、現在も主要な産業のひとつとして稲作が行われています。また、稲作の継続は、豊作祈願をはじめとしたさまざまな文化と副産物である稲わらを利用する技術を生み出し、現在まで伝えてきました。
ジオが稲作に影響を与え、さまざまな文化を生み出す。そんな人とジオとの物語。栗原市のねじりほんにょ米は、そんなメッセージがこめられたものだと思っています。
栗原市ではねじりほんにょ、湯沢市ではほんにょがけ、上小阿仁村でははさがけ……なぜこのような違いが生まれるのでしょうか? 「市町村」という単位では、範囲が広く、比較してみることが困難だと思いますが、そんなことを考えてみても面白いかもしれません。
ほかには……ジオ米食べ比べセット、とかいかがでしょう?笑
そんなわけで、本日の記事は事務局のかわべがお送りいたしました。
先日行ったジオパークフェスティバルには、宮城県栗原市の栗駒山麓ジオパーク構想のみなさまにも、参加していただきました。栗駒山麓ジオパーク構想からは、「ユレオ」という装置をお持ちいただき、地すべりの再現実験をしていただきました。実は、わたしはこの装置、体験したことがなかったので、空き時間にこっそりとやらせていただきました。
岩手宮城内陸地震で大規模な地すべりが起こった荒砥沢では、地下深くに粒の細かい堆積岩の層が、すべり面になったとされています。手でつぶしてもつぶれてしまう「シルト」の層が、地すべり面になったと考えられているようです。
実際に荒砥沢にあったシルトを使って、地すべりの実験をさせてもらいました。弱い地震から強い地震へ、自分で板を揺らして地すべりを起こしていくのですが、非常に面白かったです。
……実験に夢中で写真は取り忘れてしまったのですが。地すべりを追体験できる実験ですので、ぜひブログ読者の皆様もどこかで体験してみてください。
それ以外にも、栗原市とゆざわジオパークのゆるキャラコラボなどございました。
栗原市のマスコットキャラクター「ねじりほんにょ」とゆざわジオパークマスコットキャラクター「しず小町」も、ねじりほんにょのデビューイベントに続き、二か月ぶり二度目のコラボです。

二人の仲良しな感じが伝わるでしょうか?
そんなわけで、ご協力いただいたおかげで、無事にジオパークフェスティバルを終えることができたのですが、栗原市さんでは、こんなものをお作りになっているようです。

ねじりほんにょ米です! ねじりほんにょさんが、パッケージに印刷されたお米で、三合分あるそうです。
「ねじりほんにょ」は、稲杭に収穫した稲の束を乾かす方法のひとつです。稲杭に収穫した稲をかけて乾かす方法を、「ほんにょがけ」などと呼びます(ちなみに、「はさがけ」という方法もあります)。「ねじりほんにょ」は、ほんにょがけを行う際に少しずつずらしていく方法です。そうすると、結果的にねじりほんにょさんのようになります。
現在は機械で乾燥させることが多くなっていますが、栗原市では現在でもねじりほんにょを見ることができるようです。湯沢市でもねじらないほんにょがけを見ることができます。はさがけやねじりほんにょは見たことがないですが……。はさがけは、上小阿仁村で見かけたことがございます。
ねじりほんにょさんは、栗駒山麓ジオパーク構想のキャラクターではありませんが……お米の生産は、ジオともつながっています。わたしたち、湯沢市も栗原市と同じく、稲作が盛んな地域です。湯沢市を含む秋田県は、昔から冷害になることの少ない地域でした。
稲の生育には、ある一定以上の気温が必要です。気温が低すぎると、減収を招く要因になり、いわゆる冷害になります。東北地方の日本海側では、夏の冷たい季節風「ヤマセ」の影響で冷害になることも少なくありませんでした。しかし、秋田県では奥羽山脈があるために、ヤマセの影響を受けづらいのです。
加えて、湯沢市は秋田県南部に広がる横手盆地の最南端にあたり、広く開けた稲作に適した土地がありました。そんなジオが作った条件をもとに、政策などが進められ、現在も主要な産業のひとつとして稲作が行われています。また、稲作の継続は、豊作祈願をはじめとしたさまざまな文化と副産物である稲わらを利用する技術を生み出し、現在まで伝えてきました。
ジオが稲作に影響を与え、さまざまな文化を生み出す。そんな人とジオとの物語。栗原市のねじりほんにょ米は、そんなメッセージがこめられたものだと思っています。
栗原市ではねじりほんにょ、湯沢市ではほんにょがけ、上小阿仁村でははさがけ……なぜこのような違いが生まれるのでしょうか? 「市町村」という単位では、範囲が広く、比較してみることが困難だと思いますが、そんなことを考えてみても面白いかもしれません。
ほかには……ジオ米食べ比べセット、とかいかがでしょう?笑
そんなわけで、本日の記事は事務局のかわべがお送りいたしました。